今週のお題「紅葉」
ふづきです。
部屋のテレビは、続々と冬の訪れを知らせています。そろそろ、家も車も冬支度しなければならない頃を迎えました。
ぷちキャンカーを家族に迎え入れてから、初めての冬を迎えます。季節が変わると、紅葉狩りや色づく景色を眺めながらの温泉旅など楽しみも増えますが、色々と出費もかさみ、懐も冬を迎えそうです。
本格的な冬を迎える前に、短く、貴重な、色鮮やかな風景を、心に収めておきたいと思っています。
夫婦ふたり旅、いつもの曲を聴きながら、お気に入りの温泉へ。片道5時間かけて、ゆっくり下道でドライブするのが好きなんです。
高速道路は、単調で眠くなりますし、煽られるのも怖いので、いつでも好きな時に休憩でも仮眠でも取れる下道を選びます。(ここ最近、楽を覚えて高速を頻繁に使っていましたが…。)
山合に差し掛かると、自分たちの住処よりも季節は先に進み、所々冬に向けて葉を散らしている姿を見かけます。
つい最近までは、青々とした力強さをも感じさせた木々が、年老いた老人のように垂れ下がっているのを見ると、
「月日が経つのもあっという間だな」
と感じます。
ふと、嫁のさつきと毎日顔を合わせ、同じ時間を過ごしていると、時間の経過を気にすることなく日々生活していることに気が付きます。
太ったこと、痩せたこと、皴が増えたこと、この前見たばかりのテレビ番組がやっていたこと。
カレンダーを見ると、いつの間にか1週間が経っていて、気付けばまた1歳、年を重ねることになっていて、自分たちが老けていくということは、親はもっと年老いているんだなと、しみじみと感じたり。
秋から冬にかけて、そんな物思いに更ける時期でもあるのかなと、枯葉の舞う一本道を車で走りながら、考えていました。
目的地の温泉で、芯まで冷えた身体を暖め、しばし紅葉狩りでもしようかと。
手を繋ぎながら歩く道中、目に映る景色は素晴らしいのだけれども、それを写真にするとなぜか違う。カメラのレンズ越しに見る景色と、肉眼で見る景色は、本当に同じものなのでしょうか?永遠の謎です。
身体が冷える前に車に乗り込み、温泉のはしごをします。
農村風景って、それだけで絵になって、妙に落ち着きます。朝焼けや、夕暮れ時、晴れの日や雨の日、風の強い日でも、この目に映る景色は安心できる感じがします。
そこに山があると、「やっぱりいいな」と思います。
木々が色付いていると、「最高だな」と感じます。
ただ、嫁と何気なくドライブをして、温泉に入って、散策をして、紅葉を見て、帰宅する。
そんな旅行とも観光とも言えない、ぶらり旅がたまらなく好きなだけです。
この紅く染まった風景が、凍れる色で埋め尽くす頃、また足を運んで同じような思いに更けるふたりがいることでしょう。