ふづきです。
さつきと車を走らせ岩手県に来ました!
昨日は大沢温泉で湯治をさせていただき、「ひっつみ」という郷土料理に舌鼓をし、地酒を堪能しました。
豊かな自然と、澄んだ空気、清らかな水に育まれた蛍にも出逢うことができました。ありがとうございます!
今日は大沢温泉湯治屋を後にし、三陸海岸の絶景を観たいのを我慢して、反対方向の山奥へ。
そう、冬の間は行くことのできない、秘湯中の秘湯、夏油温泉に向かいます。
ここでひとつ、豆知識♪
なぜ温泉なのに「夏湯」ではなく「夏油」なのか、ご存じでしょうか?
「ゲトウ」という名前は、アイヌ語の「グット・オ」(崖のあるところ)から来ており、冬は豪雪のため利用できなくなるところから「夏湯(ゲトウ)」と呼ばれ、お湯が夏の日差しでゆらゆらと油のように見えたため、後に「湯」が「油」になったと伝えられています。
住宅地を抜け、
農村地帯を走り、
山を登り、
落石注意の看板を何度も目の当たりにし、
落ちてきたらどうすれば良いのか考えても答えがでないまま、これでもかという位の細い長い山道を抜けて、冬季通行止めのゲートをいくつも越えた先にありました、ここが夏油温泉です。
ふづき撮影
ここも湯治客が足を運んできているそうで、合宿場のような佇まいが、返って味わい深く感じさせます。
ふづき撮影
日本秘湯を守る会会員の宿のようで、冬の間は訪れることのできないこともその理由のひとつのようです。
宿の人から説明を受けて、温泉を大事にしてるんだなと感じました。
加温・加水をしていない、塩素消毒をせず、そのままの源泉かけ流しのため、衛生面を考慮し、バスタオル巻きや湯浴み着用をお断りしています、とのこと。
女性は混浴露天風呂は勇気が要りますね…。
ここには7つの温泉があり、
白猿の湯(男女別内風呂)
泉質はカルシウム・ナトリウム硫酸塩・塩化物泉
源泉温度は67.8度
小天狗の湯(男女別内風呂)
泉質はカルシウム・ナトリウム硫酸塩・塩化物泉
源泉温度は45.9度
真湯(混浴露天風呂)
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉
源泉温度は55.1度
疝気(センキ)の湯(混浴露天風呂)
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉
源泉温度は49.8度
滝の湯(女性専用露天風呂)
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉
源泉温度は54.1度
大湯(夏油温泉名物の混浴露天風呂)
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉
源泉温度は47.9度
女(目)の湯(訪れた当時は先日の大雨の影響で入浴禁止、混浴露天風呂)
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉
源泉温度は49.8度
7つとも、源泉が違うため、ゆっくり入っていってください、とのこと。時間があるときにゆっくり来たい場所だ。
ふづき撮影・編集
混浴露天…の前に、まずは内風呂から。
白猿の湯に入ります。
室内ながらも岩風呂で、これだけでも楽しめそうな存在感。透明なお湯ながらも、若干温泉らしい香りもある。浴槽内はゆるめの温度になっていて、湯治客が岩に寝そべって入っている。贅沢な光景だ。
一旦宿の玄関の外に出て、外から回り込むように奥へ進むと、古びた学校のような宿舎が左右に立ちはだかる。
ここで良いのかな…と思わせるような路地先に、いくつもの露天風呂の看板が。
ここに来たからには、名物の大湯に入りたいという気持ちは、ふたりとも同感!
奥手にある大湯へ向かいます。
新緑の心地よいそよ風が、湯上がりの身体を心地よく冷ましてくれます。
進むごとに聴こえてくる川のせせらぎの音。
心地好すぎます。
やっぱり…
人気の温泉だけあって、2名先に男性が入っていました。
ふづき「どうしようか?」
さつき「…せっかくだから入ろう!」
意思を確認し、いざ夏油温泉名物、大湯混浴露天風呂へ!
おじさんたちも奥さんと来ていたようで、うちの嫁に気を遣ってくれていました。(あまり見ないように背を向けたり、ぬるい方を教えてくれたり)
ふづき「熱いけど気持ちいいね!」
さつき「気持ちいいけど…熱いよ!」
場所によってはホントに熱い!けれど、川の流れる音を聴きながら、自然に沸き出る贅沢なお湯に、嫁と一緒に入れるのは、格別な贅沢ですね♪
同じ趣味を持って、良いものを良いと共感できる、ただそれだけのことが幸せだと感じるひととき。
至福のときを、この秘湯で堪能させてもらいました。
また来るには少し遠い場所ですが、また来たいと思える場所がここにはあります。
また新緑の風が吹く頃、
嫁のさつきと山奥の秘湯を目指して、車を走らせたいと心に決めました。
復興のシンボルを見ると、複雑な気持ちに駆られます。
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