ふづきです。
今年は暖冬なのでしょうか?スキー場のオープンが延期されたり、一部しか滑走不可だったりと、雪不足で例年よりも初滑りの客足が伸び悩んでいると耳にしました。今シーズンも嫁とスノボへ行こうかと、料金の安い12月を検討してたりしますが、雪がなかったら違う意味で滑ってしまいますからね。迷いどころです。
雪が降ると、子供の頃ははしゃいで雪合戦したり、シロップをかけたら美味しいかなと想像したり、嬉しいことばかりでしたが、大人になってからは、雪が積もると雪かきが面倒やら、滑って転ぶのが嫌やら、そもそも寒くて外に出るのも億劫になるやらと、嫌になることばかり増えて…歳は取りたくないものですね。
さて、時は12月中旬。
東北地方では滾々と降る雪景色を車窓から眺めることができる頃。
冬の醍醐味、雪見温泉。キンキンに冷えた身体に、芯からあったまる湯船に浸かりながら、白の背景に降り注ぐ粉雪を眺める。想像しただけでテンション上がります!その辿り着くまでの凍った道中を走り抜けた緊張感からの開放感、これも相まって雪国の温泉はより楽しめます。
雪の中での車中泊に備え、防寒対策(窓には銀マット+プチプチ+カーテン、ベッド下にも銀マットで冷気遮断、寝袋の中にひざ掛け毛布など電源を使わずできる対策に、脱出用の折り畳み鉄スコップを準備)をし、いざ出陣!
…結論から言うと、連日雪どころか路面凍結もない、穏やかな冬晴れの日でした。
まあ、それはそれで安心して旅をすることができたので良かったのですが。苦笑。
今回の旅のプランとしては、
福島県の『道の駅国見あつかしの郷』を車中泊の起点とし、『飯坂温泉9つの共同浴場』をめぐる旅となります。
道の駅国見あつかしの郷
出荷量全国9位の桃、ブランド米「天のつぶ」などが特産品。ご当地バーガー「くにみバーガー」、「もも大福」「くにみジャム」「くにみリンゴジュース」などがおすすめ。
※道の駅国見あつかしの郷 公式ホームページより引用
(https://www.michi-no-eki.jp/stations/view/14134)
車中泊をして感じたこと…
普通車が138台も停められる広い駐車場があります。
大型車と普通車の区分がされており、大型車のアイドリングも気になりません。
トイレも綺麗で快適です。
24時間営業のミニストップが併設されているので、何かと安心です。
夜になると、『令和』の文字のイルミネーションが輝いています。
(注)22時で消灯します。
平日休日問わず、仮眠や車中泊の車両を多く見かけました。
この地域特有か、とても風が強かったです。
(車がひっくり返るかと思ったほど)
氷点下を下回ったため、防寒対策が役に立ちました。
道の駅から飯坂温泉まで、車で20分くらい。利便性が良いです。
静かな、快適な時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
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飯坂温泉とは
飯坂温泉の歴史は縄文時代にまで遡ります。
紀元前3000年頃……摺上川(すりかみがわ)の支流の小川(おがわ)が、飯坂温泉の南を流れており、小川と飯坂街道が交差する月崎(つきざき)そこに縄文人が住んでいました。
2世紀頃、日本武尊が東夷東征の際、病にかかり、”佐波子湯”に浸かった所たちまち元気になった。とされています。
中でも、松尾芭蕉の奥の細道の中で、「飯塚(芭蕉は奥の細道において飯坂のことを飯塚と記しています)」として記され、知名度を浸透させたようです。
※飯坂温泉オフィシャルサイトより引用
(https://iizaka.com/history/)
飯坂温泉駅
駅前にはちょっとしたイルミネーションがあり、その横には松尾芭蕉の像があります。
飯坂温泉共同浴場
※全共同浴場、浴室内撮影不可のため、外観のみの写真となります。
備え付けの石鹸やシャンプーはありません。
鯖湖湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:月曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:なし(旧飯坂支所跡地無料駐車場利用可)
飯坂温泉で一番古い湯。松尾芭蕉もこの湯に入ったと言われています。
歴史を感じさせる外装、内装となっており、観光としての雰囲気は他よりも断然良いと思います。
脱衣所と浴室との仕切りがなく、10人ほどが入れる浴槽1つのみ。小さな子供用のバスタブあり。
湯口から源泉がドバドバとかけ流しされていて、浴槽の淵のほうに入っていても体感45℃程の温度で、無味無臭だがまろやかで柔らかい湯触りのため、温度以上に入りやすく感じる。お湯に浸かりながら、松尾芭蕉がどんな人物で、どんな思いでこの眺めを見ていたか、想像してみるのも面白いかもしれないですね。
波来湯
あふれ出ている手湯
奥に足湯もあります
入浴料:大人300円 小人150円
定休日:火曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:3台(近くに若葉町無料駐車場あり)
飯坂温泉駅から一番近い共同浴場。太鼓やぐらを設けた和風の外装が特徴。
鯖湖湯とは違い、館内エレベーターや多目的トイレなどを備え、コイン返却式のロッカーまであり、現代風。地元の人曰く「観光客がたくさん来る」との話通り、併設の駐車場や、近くの無料駐車場まで満車になり、且つ入場制限までかかるほどの賑わいを見せる場所でもあります。駅から近いためか、観光客が足を運びやすいのも理由かもれません。浴槽は飯坂温泉名物の熱湯(47℃)と温湯(44℃)の2つに分かれています。お湯は、熱くても湯上りサッパリする感じです。
切湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:月曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:なし(若葉町無料駐車場から徒歩10分程)
切り傷によく効くと言われています。波来湯の川向かいにあり、パイプで温泉を引いています。
福島の温泉を毎日めぐっているというオジサンと出会い、話を伺う。「波来湯には観光客がたくさん来るけれど、ここにはあまり来ないから、穴場だ」とのこと。確かに、普通に歩いていたら見逃してしまうような立地にある。階段に沿って下るように建てられていて、番頭さんに入浴券を渡したら、さらに階段を下った先に浴室がある。浴室は狭く、浴槽は1つのみ。洗い場も狭いため、譲り合いの精神で入りたいもの。個人的には、地元のお風呂という雰囲気がとても心地良く感じる。先に入られた方が適温に調整したのか、44℃くらいの温湯で、無味無臭の柔らかい質感。
八幡の湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:火曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:4台
飯坂温泉名物『けんか祭り』の行われる八幡神社の近く。
8人ほどが入れる丸い浴槽が1つ、中心の湯口から源泉があふれ出ている。夕方ごろ入湯させて頂いたが、ご近所の方々が続々と利用されている、まさに共同浴場という感じ。熱くて入れずにいる観光客に、地元民が「水使いな」と笑顔で声をかけている光景を見ると、心も熱くなる。他と同様に45~47℃程の熱湯だが、痛みを感じるような熱さではないのが不思議。
天王寺・穴原湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:水曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:8台
温泉街から少し離れたところにある。皮膚病に効果があると言われる温泉。
飯坂温泉の中でも、個人的にお気に入りの共同浴場。唯一、ほのかに硫黄臭の香るお湯。お湯に入ると、湯口から激熱のお湯が流れてくるが、慣れると匂いも相まって堪らなく気持ちが良い湯触り。地元民から「初めてで良く入れたな」と声をかけられたため、「熱くてとってもいい湯ですね」と答えると「そうだろ?ここは硫黄の匂いがするだろ?だから皮膚病に効くんだ。汗疹なんかすぐ治る」と教えてくれる。普段は47℃程の湯加減だそう。浴槽は1つ、他よりも狭く、深い。ライオンの口から源泉がドバドバ出ている。硫黄の成分で、ライオンの下あごの色が変色している。
仙気の湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:木曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:2台
ヘルニアに効くと言われる温泉。駐車場が少ないため、路上で駐車待ちをしている車を見かける。
熱湯と温湯の2つの浴槽がある。その真ん中にある、頭にタオルを載せたウサギから源泉が出ている。「疝気(せんき)」(腰腹部の疼痛)に病む人は1度入浴すれば全癒するとのことから、『疝気の湯』と呼んだそう。そう思って入ると、確かに腰に効きそうな、熱くて心地の良いお湯だと感じました。
大門の湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:月曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:4台
高台にある温泉で、福島盆地が一望できることで人気がある。
夜に利用させていただいたが、夜景がとても綺麗。8人ほど入れる丸い浴槽1つ。中心のパイプから激熱の源泉があふれ出ている。ゆっくり入りたくなるような雰囲気。湯上りに、夜景を眺めながら涼めるのは大きなメリットです。
十綱湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:金曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:3台
十綱橋のたもとにあることからその名がついた。住宅街の中にある共同浴場。
地元民同士の会話で「あんたはここに毎日入っとるん?それなら元気になるわな」と。地元民の元気の源の様子。大勢が利用できるよう、他よりも広い浴槽1つと洗い場があるのが特徴。丸い浴槽の中心から源泉が出ている。広くても、やはりお湯は熱く、体感45℃くらい。観光客はホースで水を入れながら入っている。自分は熱い湯が好きなので、熱々の源泉近くで嗜む。湯上りは、後が引かないさっぱりサラサラな感じ。
導専の湯
入浴料:大人200円 小人100円
定休日:金曜日
入浴時間 6:00~22:00
駐車場:なし(近隣の駐車場から徒歩で利用)
住宅街にある共同浴場。地元のおじいさんやおばあさんがベンチに腰かけている光景を、よく見かける。
仙気の湯と同様、熱湯と温湯の2つの浴槽に、中心のウサギから源泉が出ている。地元民の会話が弾む様子を見ていると、愛されて大事にされているんだなと感じるお風呂だ。体感45℃程のお湯だが、地元の人からすると「今日はぬるいな」と感じるよう。熱いお湯がほんとに好きなんですね、共感です。
飯坂温泉共同浴場をめぐってみて
10年ほど前に嫁のさつきと訪れたことがありましたが、その当時は「1度来ればいいかな」なんて、そんな程度にしか考えていませんでした。
味や香り、肌に感じるような特出するような何かインパクトのある温泉ではなかったからです。
今回、たまたま「福島に行こう」と、嫁のさつきと話題に挙がらなかったら、飯坂温泉の良さに、気付くことができなかったかもしれません。
どの共同浴場に入っても、45℃以上の熱湯があり、福島の凍れる寒さにさらされた身体を、暖めるにはちょうど良い加減なんでしょうし、地元の方から聞いた「この熱さが、身体や皮膚に良いんだ」と言うのを感じました。乾燥で身体中痒かったのが、温泉めぐりをすることで改善されたのですから。
また、いろんな地域の共同浴場へ行きましたが、これほど観光客に優しく親切な地元民方々と出会えたことに、心も熱くなりました。
どの時間帯、どの曜日に入浴しても、いつでも地元の方と顔を合わせる、大げさかもしれませんが、いつでもウェルカムな雰囲気を感じたことに、感謝の気持ちを覚えました。
『うつくしま福島』
そんなフレーズを思い出し、福島の人たちの心の、思いやりにあふれた美しい心配りに、自分も日々の行いを見直さなきゃなと、しみじみと感じる今日この頃です。
福島には沢山の温泉があり、
豊かな自然と、
豊富なバリエーションの泉質があります。
一部ですが、ご覧になって下さい♪
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