ふづきです。
不要不急の外出を制限されている最中、嫁のさつきといつものように旅の話で盛り上がります。行った先々の話や、次の旅の計画を話し合ったり。いつまで続くのか、打撃を受けた観光地への支援に行きたい気持ちは山々あっても、なかなか難しい現状。一体、今、何ができるのか、何をすればいいのか、引き籠っているのが良いのか、もどかしい気持ちに駆られます。
はじめに
以前、長野県へ湯めぐりした旅の記憶を綴ります。
場所は信州の松本。浅間山の有名な浅間温泉です。
自分たち夫婦は、温泉、特に共同浴場をとても魅力的に感じ、日本各地の温泉や共同浴場をめぐる旅をしています。家からぷちキャンカーに乗って旅するスタンス。時には宿泊、時には車中泊、また時には船や飛行機だったり。その目的地が、今回は浅間温泉の共同浴場『仙気の湯』となりました。その1番の理由は、「行ったことがないから」。いつか、全国の湯めぐり制覇したい!そんな意気込みです。
2番目の理由は、飲泉できるから。温泉は入るのも飲むのも大好物です♪温泉でご飯を炊くと美味しかったり、地物の焼酎を割ったり、色々あったりしますからね。
浅間温泉とは
信州松本浅間温泉公式ホームページはこちらから
http://www.asamaonsen.com/
江戸時代は松本藩の御殿湯として栄えた歴史ある湯処で、信州松本の奥座敷と呼ばれています。1300年もの間、湧き続ける「名湯」だそう。
2軒の日帰り入浴施設(枇杷の湯、市営浅間温泉会館ホットプラザ浅間)と、2軒の共同浴場(仙気の湯、港の湯、その他※一般開放されていない地元民用の共同浴場)があります。
今回は、一般に開放されている共同浴場、『仙気の湯』に入らせていただきました。昔ながらの、地元に根付いた、その土地土地の歴史や雰囲気を醸し出している、味のある共同浴場好きな夫婦なんです。浴槽以外何にもなかったりするのが、また良かったりします。
仙気の湯
歴史を感じさせつつも、真新しい佇まい。昔ながらのお食事処にも見えますね。
江戸時代からの共同浴場。温度が高く、仙気(大腸や小腸、腰部などの痛む病気)に効く名湯として入湯者が多かったとのこと。駐車場が満車で、路駐している車も見受けられたので、人気の高さが窺えます。駐車場が空くまでしばらく待ちました。
営業時間 6:00~11:30
15:00~20:00
定休日 第2、4水曜日
所在地 長野県松本市浅間温泉3丁目4−22
TEL 0263-46-5553
入浴料金 400円
駐車場 2台(狭いので注意)
泉質 アルカリ性単純温泉
泉温 49.7℃(浴槽内42℃前後)
pH 8.9
その他① 「無色透明」「微硫黄味」「微硫化水素臭」との表記あり。
その他② 飲泉可。源泉口にコップあり。
その他③ 源泉かけ流し
浅間温泉 仙気の湯 アクセスマップ
※Googleマップ参照
男湯 脱衣場
鍵付きのロッカーは、鍵がないのでただのロッカーです。
女湯 内風呂
上記内観の写真(2枚)の出典元↓
https://goo.gl/maps/LP3XfPHnYCBezcv77
入浴してみて
地元の方々が、入れ替わり立ち代わり入浴されていました。お風呂って、湯の花だけでなく、話にも花が咲きますよね。地元民同士の話題は尽きず、身体を洗いながら、湯船に浸かりながら、強い口調になったり、お互いに笑ったり。なんだか、見ているだけでも気持ちが和みます。
お湯は無色透明との表記がありましたが、若干白濁していて、白い湯花も確認できました。源泉の湯口には、茶漉しのような網が掛けられており、湯花が多いことを物語っています。飲泉できる温泉で、湯口にコップが備え付けられています。飲んでみると、卵を茹でたような、ほのかな硫黄臭と共に、まろやかな風味が口の中に広がります。温泉らしさを感じる口当たりです。
地元の方が「42℃くらいだよ」と仰っていましたが、風の流れのない狭い浴室内のためか、体感はもう少し熱く感じました。お湯から出ただけでは身体が火照り過ぎるため、シャワーで冷水を浴びては入るの繰り返しで、温泉を堪能させて頂きました。
湯上がりは、一気に汗が出てから、後はサラッと肌に馴染む感覚です。刺激の少ない、けれど熱く感じる良いお湯でした。
飲泉所
浅間温泉には「飲泉所」があります。
仙気の湯でも飲泉はできましたが、飲泉専用の場所があるとテンションが上がります。嫁のさつきは温泉を飲むのが苦手ですが、自分(ふづき)は入るのも飲むのも大好物なんです。思う存分味わうことができるなんて、嬉しい限りです!
山の手使い湯
『仙気の湯』から『山の手使い湯』アクセスマップ
※Googleマップ参照
歩いても行ける距離ですが、今回は車で移動しました。徒歩で約6分、車で約3分程で到着しますが、路駐するにも道が狭いので、近くの駐車場に停めさせてもらいました。
お湯は同じアルカリ性単純温泉ですが、源泉は仙気の湯とは違うよう。…というよりも、注意書きに目を奪われます。「ここで車を洗わないでください」とは?このちょろちょろで洗う?やればできるのか?と思うようなお湯の出方ですが。とにかく、地元の方々の守っている温泉なので、最低限のマナーを守って利用したいものですね。
お湯加減は熱すぎず温すぎず、丁度飲み頃。ほのかな硫黄臭を感じます。
さつき「私はダメだわ…」
ふづき「めっちゃうまい!これいいわ!」
と、お風呂上がりの一杯をいただきます♪
まろやかで、後味は温泉味が舌に纏わり付く感じ。浅間温泉に来たという余韻に浸ることができます。
まとめ
長野県は温泉大国なので、本当にハズレがないと思います。
長野と言うと、白骨、乗鞍、湯田中、渋、野沢、戸倉上山田、諏訪等々。すぐに思いつくだけでも沢山の良質な温泉が湧いている地ではありますが、松本のような市街地にもこんなお湯も雰囲気も良い温泉があるとは正直思っていませんでした。ただあるだけでなく、1300年という歴史を守り抜いてきたことがスゴイですね。時代を繋ぐ架け橋にもなっているんだなと感じました。
共同浴場と言うと地元の方々のお風呂の意味合いが強く、場所によっては地元の組合員じゃなきゃ入れなかったり、宿泊者専用で鍵がかかっていたり、一般開放されているところが少なくなっている現状で、このように分け隔てなく利用させて頂けるのは、本当に有難いことだと感じています。温泉を、しかも源泉かけ流しで管理していくのは大変なことだと思いますから。
今、観光で来る人が少なくなっていることで、多くの観光旅館やホテルが廃業にまで追い込まれています。その中で、また行けるときまで在ってほしい、と願うことしかできない無力さと切なさを感じています。どうか、湧き出る温泉が枯れないことを…。また入れる日を、飲める時を楽しみにしています。
追記…
自分(ふづき)の独断と偏見でお伝えしたいことがあります。
温泉は、お風呂です。されどお風呂です。
入浴することは、身体を温めること、身体を清潔に保つこと、心身のリラックス効果などがあります。
家のお風呂のお湯に、各々の好きな入浴剤を入れて、その効果や香りにより、温泉と似たような効果を実感することができます。冷えや新陳代謝を高めたり、疲労回復、血行促進など温浴効果を高めてくれます。そもそも、お風呂に浸かるだけでリラックスできたりします。
外出できないときには、家風呂もアリだと思います!好きな曲をかけたり、好きな人と好きなYouTubeを観ながら入ることもできますからね。何はともあれ、ストレスを感じないようにすることが、今、一番必要なことだと思っています。
それともう1つ。
温泉には、それぞれ違った効能があります。
今回の浅間温泉は、アルカリ性単純温泉という泉質です。いわゆる「美肌の湯」「美人の湯」と呼ばれ、肌刺激が少なく、入浴後の肌がスベスベになるのが特徴です。入浴による適応症(効能)として、神経痛や筋肉痛、疲労回復や健康増進など表記されていますが、自分は、効能がどうかよりも、入ってみてどう感じるか、を重視しています。もちろん、肌に合わないところに、身体に良いからと無理して入ることはしません。目で見て、肌で感じて、ここにはまた来たい、入りたい。そう思えるところは、今、自分の肌が、身体が、その温泉を、成分を欲しているのかなと感じるからだと思っています。
また、飲泉してみて美味しいと思うのは、身体に不足しているものがあるのかなと。健康になりたいから温泉地に行くのではなく、身体に不足しているものがあったり、疲れていたりすると温泉に惹かれたりするのだろうと。
人と温泉の在り方は人それぞれで、露天風呂派、家風呂派、温泉=白濁(乳白色)派等々…。楽しみ方は人の数だけあると思います。
長々となってしまいましたが、あくまで個人的な見解なので、科学的、医学的な根拠などありません。温泉好きのただのうんちくとして聞いていただければ幸いです。
何度も言いますが、自分は温泉が好きです。飲泉も大好物です。毎日温泉に入って、毎日温泉を飲んでいれば、病気になんてならない、治るんじゃないかとまで思っていたりします。
気兼ねなく、誰もが温泉地に出掛けることができ、少しでも明るい話題が増えることを、心より願っています。
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